スターオーシャン5を19時間かけてクリアしました。スターオーシャンシリーズのナンバリング作品は全てプレイしてきましたが、スターオーシャン5はあまり好きになれずクリアを断念していました。新作のスターオーシャン6が発売されることもあり、スターオーシャン5も最後までプレイしてみたくなったのです。
SFとファンタジーが融合したRPG
ハードがSFCの時代から続いているRPG作品で、宇宙が舞台となっており、人種や文化も違う様々な惑星を旅する壮大な世界観と戦闘の面白さが特徴の作品です。
今作のストーリーは広大な宇宙を巡るスケールの大きな物語ではなく、舞台となる惑星も一つだけで展開していきます。良くも悪くもインパクトのあるストーリーだったスターオーシャン3をプレイしているとどこか物足りず、物語自体はよくある国産RPGになった印象でした。
シリーズの中でもあまり評価が高くない今作ですが、最大7人まで参戦する戦闘など、トライエースらしい個性的な試みも見られ、シリーズをプレイしているファンの期待に応えられたほどではないだけで、全体的には一定レベルのクオリティはあると思いました。
テンポは良いが味気ないイベントシーン
今作は普通のムービーシーンもありますが、イベントが発生する地点に辿り着くと読み込みなどもなくシームレスにイベントが始まります。変わっているのはイベント中でもカメラを回せますし、イベント範囲内なら歩き回って宝箱を開けたり、エモートなどもできます。
最初は物珍しさがありテンポもよいと思いました。しかしせっかくのイベントシーンでも迫力や緊張感もなく、その辺の街の住人と会話しているかのような味気なさがあります。昔のRPGのような安っぽい感じがあまり好きにはなれませんでした。
一番気になった点はこのイベントシーンはスキップできないことです。戦闘でゲームオーバーになり、やり直すとまた最初からイベントを見なければいけないのがストレスになりました。
移動が苦になるマップ
フィールドはなかなか綺麗で広さも感じられるようになっており、街も少なめですが従来のPAやクエストの受注などができるようになっています。
この街やダンジョンを繋ぐフィールドは移動が不便で時間のかかるものとなっていました。ファストトラベルもできますが、ストーリー中使えない時期も長く、自由にファストトラベルできるのはゲーム終盤でした。道中には後にスキルを覚えないと開けることのできない鍵付きの宝箱が多数配置され、クエストの討伐対象もいるため、同じ場所を何度も訪れさせる仕様で、プレイ時間稼ぎのボリューム水増しと捉えられても仕方ない造りになっています。
7人参戦の派手な戦闘
戦闘システムはスターオーシャン3に近い小攻撃、大攻撃、ガードが3すくみ制で最大7人まで戦闘に参加できます。RPGは基本的に3、4人で戦闘を行うのが一般的なので、思い切った戦闘システムだと思います。結果的には調整不足だと思いましたが、オリジナリティのある斬新な戦闘を作ろうとする姿勢は好きです。
7人戦闘で乱戦になりがちなのもありますが、エフェクトが派手で画面が見づらく何が起こっているのか分かりにくく、戦闘難易度は難しく感じました。序盤は体力管理しながら、なんとなくスキルを使っているだけで問題なく進めましたが、ボスでもない道中に火力の高い敵が出てきたり、味方の防衛戦などは初見では難しくゲームオーバーになることもありました。
メニューからロール設定や装備、料理によるステータスの底上げ、アイテムクリエイションなどやれることが多いため、これらを上手く利用すればなんとかなるものの、今作は難易度が突然跳ね上がるため、理不尽に感じたり、ゲームバランスもあまり良くないと思うこともありました。
評価
3 / 10
メインのボリュームは少なめですが、クエストやPAやアイテム作製などをやりこみ、隠しダンジョンなどにも挑めばそれなりに長く遊べます。しかし全体的に低予算で制作されたRPGのようで、そこまでやりこむ気にはなれず、前作のスターオーシャン4の方がいい作品だと思いました。
ロードも短くバグにも遭遇しなかったのが良かった点ですが、キャラやシナリオも平凡すぎました。また7人戦闘の完成度も高くなく、シリーズの中でもあまり好きな作品ではないです。