Life Is Strange 2 レビュー

ゲームレビュー

ライフイズストレンジ2をクリアしました。初回のクリア時間は12時間ほどで、2周目はトロフィーを獲得しつつ、1周目とは別の選択肢を選びながらのプレイで合計20時間以上は遊べました。

兄弟の逃避行を描いたアドベンチャー

選択によって物語が変化していくライフ イズ ストレンジのナンバリング2作目です。ある出来事から警察から追われる立場となった兄ショーンと弟ダニエルの兄弟の逃避行を描いた物語であり、前作よりも重い内容になっています。
前作同様に特殊能力が使えますが、今作は物体を操作したりできる念動力です。これを使えるのは操作キャラのショーンではなくダニエルであるところが面白いと思いました。兄であるショーンの行った行動の影響を受けてダニエルの行動にも変化が起き、選択した結果が兄弟間の関係にも関わります。

美しい景色と過酷な旅

今作は旅をしていることもあり、エピソードごとに新しい地域を訪れることになります。どの場所も美しい風景とBGMが用意されており、動ける範囲も限られ、やれることもそこまで多くはありませんが、開放感があって広さを感じました。
また旅の途中には様々な個性的な人物との出会いがあり、優しく旅の助けになるよう親切にしてくれる人もいれば、攻撃的で争いになるような人物と出会うこともあります。この登場人物達とどのような関係を築くか、ある程度プレイヤーに委ねられているのもこのゲームの楽しみの一つでした。
エピソードが変わるごとに、場所も登場人物も一新されるため、ほぼ学校近辺の出来事で完結していた前作よりも、新鮮味のある体験ができますが、主人公が追われる立場ということもあり、どこに行っても金銭や移動手段などの問題が付いて回り、過酷で苦しい旅です。

運命が変わる選択

プレイヤーはあらゆる場面で選択を迫られることになりますが、どの選択肢を選んでも多少の台詞の変化はあれど、道中の物語の展開がそこまで大きく変わっていくものではありませんでした。
選択肢で変化していくのは主に人間関係や弟のダニエルの性格であり、兄の影響を受けたダニエルの言動や行動によって複数のエンディングに分岐しています。
エンディングが2種類しかなかった前作のライフイズストレンジよりも色々な結末が用意されていたのは嬉しいところでしたが、物語自体は周回してもほぼ似たような展開で退屈だと感じることもあり、もっと細かく分岐していく方が好みでした。

ダニエルの超能力

ダニエルの超能力は物体を動かすことのできる念動力のようなものであり、物語が進むにつれその力は強力になっていきます。
この超能力を使って操作中にできることは、届かないところにある物を持って来てもらったり、進行の妨げになっている物体を動かして通れるしてもらったり地味なもので、前作の時間を巻き戻せる能力の方が好きでした。
しかし兄の指示を受けた弟が危機的な状況を超能力で解決していくコンビプレイがストーリーを上手く盛り上げます。兄の行ってきた行動によっては弟が超能力を使うことを拒否したり、容赦なく攻撃に使うこともありました。作品全体を通してこの超能力をどう扱うかプレイヤーに問われているような気がします。

前作のファンサービス

今作をプレイする前に、ライフ イズ ストレンジの他の作品もリリース順にやっておいた方がよさげでした。無料配布されているThe Awesome Adventures of Captain Spiritと前作のライフ イズ ストレンジの結末は今作に影響を及ばすだけでなく、先にプレイしておかないと少しネタバレにもなっています。
過去作品をやっていると懐かしくなるエピソードがあるため、前作のファンサービスとしてもなかなかよかったと思います。

評価

7 / 10

5つのエピソードの中で、特にエピソード3が内容もキャラも良く印象に残りました。どの選択肢を選ぶか迷い、物語の展開もスリリングで一番好きでした。
全体的にはビフォア ザ ストームよりは好きでしたが、初代ライフ イズ ストレンジほどの作品ではなかったと思います。とはいえ、なかなかいい作品なのは確かで、今後もこのシリーズには期待できる出来でした。