switchのバテンカイトスをクリアしました。
やりこみや収集要素は手を出さずにプレイして、クリア時間は1は37時間、2は41時間ほどでした。
壮大な物語が2つ楽しめる
ゲームキューブで発売れたバテンカイトスのリマスター版が2本セットになった作品です。20年前の作品ということもあってリマスターしてもグラフィック面は厳しいところはあるものの、ゲーム進行をスムーズにするいくつかの便利な機能が追加されて遊びやすくなっています。
ストーリーは天空に浮かぶ大陸が舞台であり、海のない世界で翼を持つ人々が暮らしています。サブタイトルどおり壮大な世界観で、大作感があります。プレイヤーは主人公に憑く精霊の視点から物語を視ることになり、次々に回収されていく伏線から意外性のある展開もある悪くないストーリーでした。
戦闘もカードを使った独自のバトルで挑戦的なシステムが他のRPGにはない魅力を持っていて、かなりボリュームがあるRPGなので1と2両方プレイすると長旅になると思います。
カード選択型バトルが面白い
バトルは武器や魔法をマグナスというカードにして戦います。あらかじめデッキに構築したカードから攻撃、防御、回復などを選択していき、複数回行動していくことになります。完全な運ゲーではないものの、なかなかランダム性が強く、攻撃ターンなのに防御カードだらけでなってしまうこともあれば、カード運がよく攻撃が繋がって高ダメージを出せたときは爽快感もあります。
プレイ中は攻撃のバリエーションが増えていく序盤から中盤がプレイしていて一番面白い印象でした。マグナスの種類は1000種以上と多く、ストーリーが進行していくごとにデッキも拡張されて攻撃の組み合わせや防御や回復のバランスを考えて試行錯誤していくのは楽しいものがありました。しかし終盤になるとパーティメンバーが増えるのもありますが、デッキ構築に手間がかかり、ボス戦だけでなく通常の敵との戦闘にもかなり時間を奪われることになります。
リマスターされた今作ではエンカウントキャンセルや敵を一撃で倒せるインスタントKOが実装されており、テンポよく進めます。これらの機能を使わないとどうしても戦闘がだるくなります。
ダンジョンの難易度は高め
街やダンジョンの移動に関しては現代のゲームに慣れていると、なかなか苦痛です。昔のゲームなので仕方ない部分はありますが、ミニマップやカメラを回すことはできず、移動速度も遅めで不便でした。ストーリー進行もどこに行っていいか分かりにくく、目的地へのマーカーやファストトラベルが欲しくなります。
何よりつらかったのがダンジョンの攻略で、思ったより凝った造りのギミックが多く難しいと思いました。複雑なパズルをやらされることもあれば、進行に必要なアイテムを探してダンジョン内をさまようこともありました。また上り降りする地点が見えにくく、謎解きに使うオブジェクトの当たり判定がシビアで、操作性はあまりよくありません。
2は1を上回る完成度
バテンカイトスは続編の2の方が圧倒的にいいゲームだと思いました。今作では1と2どちらからでも始められますが2から始める理由はほぼないです。
特に戦闘の完成度が1より大幅に上がっており、カードを使っていること以外は別物といっていいほど進化しています。カードデッキがパーティ共有になったことでデッキ構築の面倒さがなくなっただけでなく、戦闘のテンポも改善されスピード感が増しました。パーティメンバーは3人固定になりましたが、この戦闘システムには合っています。
その分操作は忙しく、画面の情報量は多いため、何が起こっているか分かりにくく最初は苦戦しました。ある程度戦闘回数をこなさないと慣れてくるまで難しいです。
一部のフィールドなどは1から使いまわしている部分はあるもののあまり気になりません。1と同じくダンジョンは複雑で、ボスとの戦闘はより難しくなり、面白さと同時に難易度も上がった印象です。
評価
6 / 10
リマスターされた2本のRPGがセットになってコストパフォーマンスがいい作品でした。
しかし難易度もそこまで簡単ではなく、カードを使った独特な戦闘とギミックの多いダンジョンはテンポが悪く人を選びます。万人受けするような作品ではないと思いましたが、普通のRPGに物足りなくなった人に合いそうです。