ファイナルファンタジーVII リバース レビュー

ゲームレビュー

クリア時間は76時間でした。分作構成で前作から間が空いたこともあり、今作でも物語は完結しないことから、熱は冷めていましたが、やってみるととてもよくできた作品で楽しめました。

前作を上回る超ボリュームRPG

FF7リメイクの続編で3部作の2作目になります。ゲーム内でダイジェストは見れますが、前作のリメイクを事前にプレイすることが推奨で、外伝作品のクライシスコアをやっていることより分かりやすくなります。
特徴的なのは驚異的なボリュームでメインストーリーとやりこみ要素を含めると100時間以上は遊べる大作です。このグラフィックを維持しながらでここまでボリュームがある作品は国産RPGでは見たことはありません。多彩なクエストやミニゲームも充実しており、ほぼ和製ウィッチャーといった感じです。
全体的な印象は万人受けして伝説的な作品だった原作と比べると人を選ぶゲームになったと思います。原作よりどうしてもストーリー進行が遅く感じますし、クリアするだけでも一般的なRPGの倍は時間がかかり、分作構成なので気軽に手は出しにくい面もあります。ずっとFF7を追ってきた人にとっては長く遊べていい作品になっていると思います。

広大なフィールドには多数のコンテンツ

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物語の序盤は前作と同じ一本道ですが、数時間もプレイすればフィールドマップで冒険することができます。初めてフィールドに出る場面では美しい景色が広がり、開放感がありました。フィールドだけでなく、街とダンジョンも造りこみはもっと凄く、RPGとしては最高水準です。
エリアごとに区切られてはいますが、オープンワールド系のゲームに近い造りで、多数のクエストが用意されており、探索していてあまり退屈はしませんでした。新しく追加されたパルクールアクションは他のゲームでもよく見るものの、チョコボやバギーなどの乗り物を使った移動手段はFFらしく原作どおり再現されており、エリアが切り替わっても新鮮な気持ちでプレイできました。
ただ意外とマップを確認しながらでも目的地までのルートを把握するのが難しく、乗り物を駆使することも必要です。場所によっては案内してくれるナビ役がいますが、目的地までの距離や方角が分かっていても、高低差のある複雑な地形したエリアには苦しめられました。

バトルは安定した出来

戦闘システムはプレイアブルキャラが増え、新しいアクションや連携技が追加されていますが、プレイした感覚は前作とそれほど変わりません。上級者向けの難しいコンテンツもありますが、ストーリーを追うだけなら難易度も変更でき、ボタン連打でもそこそこ戦えるので誰でも楽しめると思います。
キャラが増えたこともあり、パーティが分割されることも多く、特性の異なる全てのキャラを一通り操作することになります。このあたりは戦闘がマンネリにならないように工夫もされています。
大きな不満点ではありませんが、新しい武器が手に入ったり、パーティ構成が変わる度にマテリアを付け外しするのがやや面倒でした。

ミニゲーム数が凄すぎる

今作には膨大な数のミニゲームが用意されています。ここまでミニゲームを絡めたRPGも珍しく、メインストーリー中心に進めてもプレイする機会はよくありました。あまりに数が多いのでミニゲームが苦手な人は苦痛になるかもしれません。
中でも一番印象に残り、楽しめたのはカードゲームのクイーンズブラッドです。収集したカードでデッキを組んで戦う対戦形式で、ルールもそこまで複雑ではないので何度かやっていると理解できます。負けても特にペナルティもなく、すぐにリトライできるのでストレスが溜まらず遊びやすいです。
その他にも、前作のミニゲームに加えて多数のミニゲームが各地に存在し、中には難易度の高いものや、そこまで面白くないものもあります。操作を覚えるだけでも大変で、全体的に難易度はもっと控えめにしてほしいとこでした。

評価

8 / 10

クエストやミニゲームをほどほどに切り上げても終わりが見えず、途中で面倒になりそうな要素が多いにもかかわらず、最後まで飽きることなくプレイできました。
ただ終盤には長めのダンジョンと連戦とイベントシーンが長く続いてだれてきました。なによりストーリーが原作より分かりにくく、今作でも完結しないためクリア後には少し消化不良感は残りました。
多くの追加シーンがありますが、原作をプレイ済みだと印象に残っていたシーンが無くなったり改変されているのがどうしても気になります。
それでも並みのRPGではないクオリティを持った作品であることは確かで、1作目のFF7リメイクよりいいゲームだと思います。