クリア時間は12時間ほどでXBox Oneでプレイしました。周回する気にはなれず、一度クリアしたら満足してしまうゲームですが、ダークな作品が好きな人に合いそうな感じでした。
中世を舞台としたアクションアドベンチャー
疫病が蔓延する中世フランスが舞台で、姉のアミシアと弟のユーゴの二人の旅が描かれたステルス要素が強い作品です。
ゲームが進行していくごとにロケーションが頻繁に変わっていき、どこも美しい景色でグラフィックのレベルは高いと思いました。また各地で人間や動物の死体を目にすることも多く、絶望的な世界観も上手く表現されています。あまりゲーム性は目新しさはないものの、人間の狂気を描いた残酷な物語と美しくグロテスクな映像から感じられる雰囲気が他のゲームでは見たことがないほど凄かったです。
協力して進むステルスプレイ
ゲームプレイは敵を倒すこともできますが、アミシアとユーゴはあまり戦闘能力が高くなく、基本的には周りにあるオブジェクトなどを上手く使い、敵から隠れながら進めていくステルスゲームです。
道中では同行者がヒントを出してくれたり、よく考えて慎重に行けばなんとかなりますが、雑にプレイするとあっさり敵に見つかってしまうこともあり、難易度はそれなりに高く感じました。特にボス戦はシビアな操作が要求され、リトライすることも多かったです。
操作性はそれほどいいと思えず、武器をエイムする感覚も独特でアクションゲームをあまりやらない人は慣れるまで苦労するかもしれません。
恐怖のネズミの大群
人型の敵だけではなく、ネズミの大群も対処しなければならないのが、このゲームの大きな特徴で、画面に大量のネズミが蠢く光景は圧巻で、インパクトがあります。
ネズミの大群は人型の敵とは違い、火や光に弱い特性があり、道中にあるオブジェクトを動かして対処するパズル要素が強めでした。
主人公は生き残るために、残酷な行動を取ることもあるネズミとの戦いはどれも印象に残るものが多く、頭は使いますが、難しい操作がほとんどないネズミ戦の方が人間が相手のステルスプレイよりも楽しめました。
攻略を助けるクラフトや錬金術
物語を進めるごとに様々なアイテムを使用することができるようになり、道中に落ちている素材を消費してアイテムのクラフトや装備品をアップグレードすることもできるようになります。
序盤はやれることが限られ、誰がプレイしても似たような攻略になりがちですが、少しずつ攻略法の幅が広がり面白くなってきました。アイテムは強化しても、劇的な変化はありませんでしたが、中盤あたりからギミックも複雑化していき、新しくやれることも増えていくので、ステルスゲームとしては飽きないように工夫されていると思います。
評価
6 / 10
ボリュームは長すぎず短すぎず丁度いい感じでしたが、ステルスゲームをやるのは久しぶりだったせいか難しかったです。難易度設定や行き先マーカーなどはなく、日本語音声にも対応していないため、人によっては不親切に感じるかもしれません。
また続編の発売も決定しているせいか、今作だけではいくつかの謎を残したまま物語は終わります。一度クリアするとマルチプレイやDLCなどもなく、収集要素を集めるぐらいしかやることはなく少し物足りなかったです。