メタファー:リファンタジオ レビュー

ゲームレビュー

クリア時間は62時間でした。トロコンなどやりこみしていると100時間近く遊べました。

ペルソナ風の幻想RPG

メタファーはペルソナシリーズをプレイしているなら気にいりやすい作品だと思います。学園を舞台にしたRPGであったペルソナをファンタジーの世界にしたような感じです。
ストーリーがファンタジーRPGの王道から外れ、奇抜なストーリーだったのがよかったと思います。選挙をゲームに取り入れ、世界を巡りながら支持を集める展開。幻想世界の中でニンゲンと対峙する物語は、ダークで不気味なデザインも相まって、プレイヤーの記憶に残る体験を提供してくれます。
またアニメムービーやイベントシーンが多く、メインストーリークリアまでのボリュームも十分です。見慣れた展開や演出もありますが、作品自体が面白いので長時間プレイでもあまり中だるみはしませんでした。

快適さが向上したカレンダーシステム

カレンダーを使ったゲームシステムはペルソナシリーズと同じで、決められた期日までにメインのダンジョンを攻略すれば、一日の過ごし方を自由に決められます。
やることはサブクエストに当たる依頼をこなしたり、キャラと交流してランクを上げることが中心になりますが、ペルソナよりも面倒さがありませんでした。ペルソナだとランクを上げるのに対応するペルソナを用意したり、選択肢も重要になってきますが、今作は一度でランクが上がるので快適でした。事前にあれこれ調べたり計算する必要もないと思います。
こういったカレンダーシステムはなるべく無駄な一日を過ごしたくなるものですが、ゲームクリアまでにわりと日程に余裕があり、今作は依頼やランク上げは初見プレイでも網羅できます。

アクションからコマンドへ移行するバトル

戦闘はアトラス作品でお馴染みのプレスターンが採用されており、アーキタイプを付け替えることができます。アーキタイプは一般的なRPGのジョブとほぼ同じで戦闘システムは理解しやすかったです。特徴的なのがコマンドバトルに移行する前にアクションRPGのように攻撃ができます。このアクションが攻略していくうえで重要でコマンドバトルよりも難しく感じることもありました。
アクションが成功すると敵に一定ダメージを与えて気絶状態でスタートするのでかなり有利です。経験値にボーナスが入るノーダーメージも狙いやすく、逆に失敗すると敵に先制されHPを削られることになり、アイテムやMPの消費していくため探索やボス戦が厳しくなります。
難易度はNORMALなら、戦闘をやり直せるリトライ機能がついておりアクションが苦手でもなんとかると思います。ただ天候の概念が戦闘にも影響を及ぼし、悪天候の日に戦闘するとプレスターンバトルの特徴である弱点を突いても行動回数が増えません。天候を考えずにダンジョンにはいると別ゲーのように難易度は上がります。
事前に天気調べたり、ボスの情報を購入したり計画的な準備が求められます。

道中も楽しい戦車の旅

フィールドの移動はエリア切り替え式で鎧戦車に乗って各地を旅していくことになります。依頼などで訪れる小規模なダンジョンは類似したようなものあり、後半は少し飽きてくるものの、ストーリーダンジョンや拠点となる街はなかなかの造りこみです。とにかく広く収集物があることもあって探索が大変でした。
良かった点はストーリー進行に沿って拠点となる街は変わっていき、あまり景観に飽きることがありませんでした。戦車での移動は地味ですが、あまり苦にならず戦車でしかやれないこともたくさんあります。また旅の道中で訪れる景色が美しく、旅してる雰囲気は充分出ていました。

評価

 8 / 10

ペルソナシリーズを思わせる独特なデザインは印象に残り、カレンダーシステムは快適になったのがよかったです。戦闘はやや面倒さを感じることがあり、新しいダンジョンやボス戦に行くたびにアーキタイプやスキルを付け替える頻度が多く、編成に費やす時間が長くなりがちでした。
総合的にはペルソナの方が面白かったですがなかなかの良作RPGでした。