龍が如く 7 外伝 名を消した男 レビュー

ゲームレビュー

クリアまで12時間ほどでトロフィーコンプリートまでは20時間ほど遊べました。

龍の物語に一区切りがつく良作

龍が如く7の裏側を描いた外伝作品です。龍が如く7から主人公変更しRPGになっていく龍が如くですが、今作は主人公が桐生でアクションスタイルに戻った原点回帰のような作品です。龍が如く6で桐生の物語は完結し、もう出ないと思っていただけに喜んだファンも多いのではないのでしょうか。
メインストーリーのボリュームは短めで、ちょっと大きめのDLCのような感じでした。これぐらい短いとストーリーが分かりやすく、あまり中だるみせずにクリアまで駆け抜けることができました。
龍が如く7の外伝になっていますが、7だけでなくシリーズの事前知識は必要だと思います。過去作をやっていないと分からないところがよく出てくるうえに、今作は次回作への導入のような役割も担っています。

舞台となる蒼天掘とキャッスル

メインの舞台となるのは大阪の蒼天掘と新しく追加されたエリアであるキャッスルです。一応ストーリー中とクリア後に横浜にも行けますが、一部エリアしか開放されておらず、あまりやることはありません。
蒼天掘の印象はこれまでと大きく変わるものではありませんでしたが、キャッスルはこれまでにないほど非日常的な空間でした。シリーズに何度か登場していた神室町の竜宮城を派手に拡張したような感じです。
プレイスポットも多く、闘技場がメインコンテンツになります。闘技場はソロでの戦闘だけでなく仲間と共闘する集団戦など様々なルールが用意されています。難易度の高いものは仲間をしっかり育成することも必要で、やりこむと数時間は遊べるボリュームです。

新バトルスタイルのエージェント

今作はストーリー中に連戦や集団戦が多く、闘技場も含めるとゲーム内での戦闘する頻度は高めです。二つのスタイルで戦うバトルは、応龍は使いやすくタイマン向き、エージェントは難しく集団戦向けな気がしました。
エージェントスタイルは4つのガジェットを使った戦闘スタイルは今までになく、新鮮味があります。最初の印象は使うタイミングが難しく、爽快感もいまいちだと思いました。ただガジェットが揃い強化が終えるころには印象が変わりました。
特に敵を拘束し振り回せる蜘蛛のガジェットは、使い勝手がよく複数の敵に有用です。喧嘩アクションらしさは、薄れましたがエージェントの方が使ってて楽しいスタイルでした。

お金とポイントを使う変わった成長システム

今作は敵を倒しても経験値を貰えず、レベルの概念もありません。能力強化していくにはお金と赤目ネットワークで得られるポイントの両方を使うことになります。
お金はエンカウントバトルや闘技場など戦闘で稼ぐこと多く、能力強化だけでなく装備品や回復アイテムなど用途は多岐に渡ります。この辺はプレイしていて龍が如く0に近いと思いました。
赤目ポイントはサブストーリーにあたる依頼をこなしたり、プレイスポットで遊んだりしているとある程度は自然に獲得できます。
ストーリーを進めてボス撃破するよりも、寄り道しているほうが強くなるデザインです。序盤がやや難しいため、攻略を楽に進めるにはしっかり強化したくなりますが、やりすぎるとストーリーが簡単になり、プレイヤーの進め方によって難しさは変わります。

評価

8 / 10

複数主人公やマップも追加して進化してきたシリーズなので、単独主人公でマップが一つというのは物足りなくなると思いましたが、意外とボリュームがあり満足いく出来でした。
同じ単独主人公だった龍が如く6よりストーリー、バトルともに完成度が高いと思いました。龍が如く8に繋がる作品でもあるのでシリーズを追っている人はやっておきたい作品です。