龍が如く 8 レビュー

ゲームレビュー

クリア時間は55時間、トロコンまで89時間でした。
2周目はムービースキップしながら進めたので、やりこむと100時間以上遊べるボリュームはあると思います。

2人の主人公で送る傑作

龍が如く8は前作の龍が如く7を超える傑作でした。前作と同じくコマンドバトルのRPGを採用しながらも、あらゆる面で進化を遂げています。
シリーズ初のハワイが舞台となり、ボリュームもシリーズ最大規模でした。ストーリーも長丁場になりましたが、中盤以降は区切りのいいところで、パーティもマップも変わるのでだれることはありませんでした。
桐生と春日の二人の主人公を軸に展開し、春日の物語は前作からの続編で、桐生は過去を振り返ることが多く、いずれにせよシリーズ経験していないと分かりにくいかもしれません。できれば過去作に触れてからプレイしたい作品です。

ハワイマップが凄すぎる

マップはいつもの神室町と横浜に新しくハワイが追加されました。特にシリーズ初の外国マップであるハワイは日本とは違う陽気な雰囲気で新鮮でした。グラフィックも十分綺麗だと言えるレベルで建物内部から路地裏まで造りこみが凄まじく、単純に広いだけではありませんでした。海やプールなどは泳いで移動することもできます。
またハワイのいたるところにはサブストーリーやミニゲームがたくさん配置されており、やることは盛りだくさんです。見かけたショップを覗いたりしてるだけでも、時間がかかるのでなかなかメインストーリーが進まないほどでした。
闘技場がないのが残念でしたが、龍が如くで史上最大級の規模のマップであることは間違いありません。

戦略性が増したバトル

見た目はあまり変わらないものの、戦闘は前作よりプレイアブルキャラも増えて、新ジョブもあります。多数のジョブに経験しながら、気に入ったスキルは他のジョブにも使えてカスタマイズ性もよくなったのも嬉しいところです。
戦闘の特徴はキャラを動かしての位置取りが重要で、複数を巻き込んでの攻撃や仲間との連携攻撃もできます。また龍が如くらしいオブジェクトを使っての攻撃も狙いやすく、どれも簡単な操作ででき、単調さが軽減されました。
このゲームはコマンドバトルのため、複数戦になると範囲攻撃や全体攻撃がないと長期戦になりだるくなりがちです。主人公である桐生と春日は全体攻撃持ちで使いやすく、性能面でも優遇されている印象を受けました。
特に桐生は3つのバトルスタイルを切り替えて戦うことができ、中盤以降はゲージが溜まると発動できる絶技で、コマンドバトルでありながら従来のアクション風に戦闘中に自由に動かせることができ、使ってて一番楽しいキャラでした。

長時間遊べるドンドコ島とスジモンバトル

メインストーリー以外にもたくさんのコンテンツはありますが、印象に残ったのはドンドコ島とスジモンバトルです。これらの要素は、マインクラフトやポケモンなどのゲームから着想を得て、龍が如くの風にアレンジされた感じです。
ドンドコ島は素材集めや敵の撃退を行いつつ、島造りがメインです。こだわって制作し始めると、何時間でも遊べることができ、1本のゲームとして成り立つほどでした。島を発展させる過程でストーリー性もあり、製作できる家具や建物が増えていくので、あまり興味がなくてもついやってしまうほどでした。

スジモンバトルは集めたスジモンを使っての簡素な対戦ができます。似たようなデザインもあるもののスジモンは100種類以上登場するので、つい収集して育成や対戦を行いたくなる中毒性はありました。
両方ともボリュームがあるうえに報酬はなかなか豪華で、戦闘に有用なものが手に入ります。ストーリーの合間にやるコンテンツとしてはよく出来ていました。

DLCはやや物足りず

DLCをやるならマスターズバケーションパックがおすすめです。データを引き継いでの周回プレイと追加ダンジョンのファイナルハワイダンジョンとアイテム類などが収録されています。ただ全て合わせても追加コンテンツとしては割高だと思いました。
ファイナルハワイダンジョンは本編にも登場したハワイと横浜のダンジョンと同じくコピペダンジョンと呼ばれる造りです。狭い通路を移動し、扉の開閉も面倒でそこまで面白くはありませんでした。これなら龍が如く7のファイナルミレニアムタワーの方がいいと思いました。
周回プレイは難易度変更も可能でEX-HARDはレベリングも必要なほど敵が強化されており、今までの龍が如くの中でも難しくてやり応えはあります。
どちらも内容はクリア後のおまけレベルで物足りなさはありますが、追加のイベントシーンもありキャラの育成もやりやすいのでもう少し龍が如く8の世界で遊んでいたい人向けです。

評価

10 / 10

DLCはいまいちでしたが、外国マップと新旧の主人公の共演というインパクトは大きく、本編は抜群の面白さでした。コマンドRPGに抵抗なければおすすめできます。
今後これ以上の作品が出ることは想像できず、最高傑作と言われても納得できる出来でした。