PS4のロンチタイトルでプレイした龍が如く維新。PS5を購入して初めてプレイするのも維新になるとは思いませんでした。
クリア時間は寄り道多めで37時間ほどで、トロフィーを全て獲得するまで80時間ぐらいです。
リメイク感は薄いが一度はやっておきたい良作
幕末を舞台にした龍が如く維新はシリーズのスピンオフの中でも面白い方だと思います。今までのナンバリング作品に登場したキャラにもう一度会える懐かしさがあり、現代劇とは違った魅力があります。他のシリーズとのストーリー上の繋がりはありませんが、出来ればナンバリング作品に一通り触れてからプレイしたい作品です。
今作は維新の極バージョンということで、グラフィックの強化やキャストの変更など細かい変更点はあったものの、プレイした感覚はオリジナルの維新とほとんど変わりませんでした。内容は追加要素を加えた完全版に近く、リマスターとリメイクの中間のような印象です。
全体的にリメイクが必要なほど古いゲームでもなく、今作がリメイク扱いされているのは違和感がありますが、ストーリー、ボリュームは高水準なのでやってて楽しかった作品です。
オリジナル版より派手になったバトル
幕末らしく刀と短銃を使ったバトルは4つのスタイルを切り替えて戦うことができます。ナンバリングの龍が如くだと耐久度があり、どうしても使い勝手が悪い武器が壊れることなく今作は使い放題です。ゲームとしての爽快感重視で多少のリアリティは無視しているかのような派手なバトルで、特にリロードすらなく撃ち放題な短銃は、今作でも猛威を振るいました。
オリジナルの維新からの大きな変更点はバトルダンジョンでしか使用できなかった隊士が通常の戦闘でも使用できるようになりました。魔法のようなスキルが使え、ダメージ表記も出ることからRPGのような雰囲気です。
戦闘画面の視認性が若干悪くなったことに加えて、隊士が使えない序盤の方が難易度が高く感じました。隊士のスキルがかなり強いので、戦闘に関してはゲームバランスも含めてオリジナルの維新の方が好みでした。
鍛冶屋は使いにくい
装備品の作成や強化に関しては今作最大の不満点でした。オリジナル版の維新から変更された鍛冶屋の仕様は分かりにくいうえに、目的の武器を作るだけでも手間がかかります。
武具作成するには大量の素材とお金が必要でダンジョンを周回するのも大変でしたが、まず鍛冶屋にレベルが設定されているのは面倒すぎました。レベルを上げるために武器屋を何度も往復して、一つずつ刀を寄贈していく作業が煩わしかったプレイヤーも多そうです。
武器の強化に使う印もまた入手手段が限られ、強化するにも確率が設定されていて失敗することもあるのがつらいところです。全体的にもっとシンプルな仕様でよかったのにと思わずにはいられません。
大ボリュームな寄り道要素
街を散策していると、何かしらサブイベントが起こったり、多数の飲食店やプレイスポットを利用することができるのは龍らしくボリュームがあります。どれも報酬と交換できる徳を得ることができ、街中でのほとんどの行動は徳と連動しています。
この徳システムは、少し作業感を軽減してくれます。何度も行う必要がある神社を拝んだり、井戸の水をすくうといったボタンを押すだけの地味なアクションも、報酬が貰えるので許容範囲でした。
幕末仕様になっているプレイスポットは数も多く、トロフィーやコンプリート目的でやりこみだすと運、テクニック、時間のかかるのもあってすべて制覇するのはそれなりに大変です。やることはほぼミニゲームですが、特にお座敷遊びが印象に残るものでした。龍シリーズのミニゲームの中でも難しいシューティングゲームで、戦闘より難しく感じます。
評価
7 / 10
タイトルに極がついていますが龍が如く1と2ほど大幅に強化されたリメイクではありません。オリジナルの維新をプレイ済みの場合、新鮮味に欠けるので今作をやる価値はそれほどないかもしれません。
維新自体はなかなかの良作なので、まだ維新に触れたことない人や久しぶりにプレイしてみたい人向けの作品です。