初回のクリア時間は31時間で、周回しつつトロコンすると50時間以上遊べました。
内容は普通のRPGですが大作ゲームのような価格設定で有料DLCも多数あります。発売当初は価格に見合ったゲームではありませんでしたが、値崩れやセールで安くなっていることも多く、テンポが向上したアップデートも入ったことで、今となってはそれほど悪いゲームではないと思います。
アップデート後にやるべき悪魔RPG
主人公の知的生命体が世界の滅びを防ぐために戦うSF色が強めの物語で、ソウルハッカーズの続編ですが、前作との繋がりは薄く今作から始めても問題ありませんでした。ペルソナや女神転生などと同じく悪魔を使役して戦うコンセプトは変わらず、システムもよく似ているので他のアトラス製の作品に触れたことがあると分かりやすく、チュートリアルも丁寧なので初めてプレイする人でも遊びやすいです。
発売当初はテンポが悪いゲームでしたが、様々な調整が入ったアップデート後はかなりストレスが軽減されています。特にアップデートで実装されたダッシュ機能とバトル高速モードの効果は大きく、常時ONにした状態でのプレイはとても快適です。
複雑な迷路ダンジョン
ダンジョンはストーリー中に必ず攻略することになるメインダンジョンとキャラの強化になるソウル・マトリクスの2種類があります。どちらのダンジョンも似たような景色が続き、ワープ系のギミックが多く攻略していて楽しいと思えず、不満の残る出来でした。
特にソウル・マトリクスの方は迷路のようなデザインで、多数のワープポイントがどこに繋がっているのか分かりにくく、同じ場所を行ったり来たりすることもよくありました。なかなか攻略が大変な複雑な造りになっているので、まだランダム生成のダンジョンしてくれた方が好みでした。
良かった点もあり、マップを背景に拡大して配置でき、見やすいように動かすことも可能です。マップを見ながら操作でき、わざわざメニューを開かなくても全体マップが確認できるのは便利で、探索の大きな助けになってくれました。
バトルスピードが遅めの戦闘
戦闘は4人編成のコマンドバトルで使用できるキャラは4人のみです。一般的なRPGからすると4人は少なめで物足りなさもありますが、パーティ変更に伴う装備品や悪魔の付け替えなどの手間がないのでスムーズに進行できます。
特徴的なのは弱点を突くほど、ターンの終了時にサバトという強力な全体攻撃を与えることができます。他のアトラス製のRPGと同じく弱点を突く重要性は変わらないものの、コマンドRPGに重要なテンポが悪すぎました。
女神転生のようなプレスターンバトルのように行動回数が増えるわけでもないのに、バトルスピードが遅く、少し間があることから戦闘時間が長く感じます。シンボルエンカウント式なので無駄な戦闘は回避できるものの、こちらもアップデート後の高速モードを常にONにしておかないと面倒です。
利便性が増した悪魔合体
フィールド上にいる悪魔は話しかけるとアイテムをくれたり、回復などのサポートを行ってくれます。悪魔を仲間にする交渉もフィールドで行うことになり、あまりテンポの良くない今作では戦闘中に交渉する形式じゃなくてよかったと思います。
戦闘中に気にいった悪魔を狙って仲間にする楽しみはありませんが、悪魔合体で簡単に造れるのであまり気になりませんでした。検索合体は条件を指定して検索することもでき、未入手の悪魔も一覧表示してくれます。今作はわざわざ目当ての悪魔の作成方法を調べる必要もなく、この合体周りの仕様は便利でよく出来ています。
評価
難易度はいつでも変更できますし、多少のレベリングや金策をすればDLCを購入しなくてもそれほど難しいゲームではないです。
プレイ時間のほとんどはRPGによくある単調な大量のクエストのために似たような景色のダンジョンを何度も往復することがあり、プレイしていて作業感を感じることが多かったです。キャラもシナリオも設定は良いと思いましたがあまり印象に残らないのも残念でした。
ただ強い悪魔を作成したり、スキルの組み合わせなどを考えてプレイする楽しさはあり、いざやってみるとRPGとして一定レベルの面白さがあるのは確かでやって損はない作品です。