Wo Long: Fallen Dynasty レビュー

ゲームレビュー

クリア時間は22時間ほどで、DLC含むトロコンまでやると60時間ぐらい遊べました。
いくつかのアップデートとDLCも揃ったことで、発売当時より完成度が上がっています。
このゲームはあまり間が空くと操作を忘れそうになるので、熱が冷めないうちに本編かDLCまで一気にやってみるのもいいかと思います。

仁王とは違った魅力があるアクションRPG

Wo Longは死にゲーと呼ばれる高難易度のアクションRPGです。仁王シリーズと似ているところは多く、仁王が好きなら気にいる可能性の高いゲームだと思います。ハクスラやビルド構築などもあり、やりこみだすと長く遊べる作品でした。
たしかに難易度は高めですが、仁王シリーズやソウルライク系のゲームと比べるとメインストーリーのクリアは比較的簡単な方でした。ただ独自のシステムや操作面で覚えることは多く、そういった意味では一定の難しさがあります。
世界観は三国志がベースになっていますが、特に三国志に興味がなく、ほとんど知らなくても問題ありません。ストーリーは短いシーンを交えながら、テンポよく進行していき、あくまでストーリー性より、ゲームプレイが重視されています。

操作性のよいスピードバトル

戦闘は使える武器の種類が多く、スキルにあたる武技や仙術も数多く用意されています。やってみたいプレイスタイルがあるならそれに近いことが実現できるほど豊富なアクションがありました。またスタミナゲージがなく、ダッシュや通常攻撃でスタミナを消費せずスピード感のある戦闘です。
戦闘で重要なのは気勢システムです。一般的なRPGでMPに近い概念で、ほとんどのアクションで気勢を消費するだけでなく、気勢ゲージを削りきるとダウンが取れ大ダメージが取れます。
また化勁も戦闘システムの柱になっています。回避アクションで発動する化勁は敵の攻撃を無力化し気勢を上昇させ、戦闘を有利に立ち回ることができます。
戦闘は操作が難しく感じますが、気勢管理と化勁ができるようになるだけで攻略が容易になり、それほど難しくはありません。

難易度が変動する士気システム

ステージごとに士気ランクによって難易度が変動する仕様はいいと思いました。クリアが厳しいと感じたステージでも士気ランクを上げてしまえば解決できることもよくありました。レベリングや装備の見直しなどもする必要はなく、攻略はスムーズに行けます。
士気を上げる方法も簡単でマップに配置された旗に触れたり、敵を倒してるだけでそれほど意識せずとも上がっていきます。死ぬと士気は下がりますが、旗を立てていくと一定以上は下がりません。丁寧に探索するほど攻略を助けるデザインです。
ステージの構造は高低差があり、入り組んだ造りにはなっていますが、面倒な謎解きや初見殺しなギミックもなく、単調さは感じるものの悪くはありませんでした。

死にゲーらしさを増したDLC

本編を楽しめたプレーヤーは3つのDLCをやる価値はあると思います。ボス戦新しく武器、神獣、武将なども追加されているので、マンネリ感も緩和してくれるので、どうせやるならシーズンパスでまとめ買いがおすすめです。
難易度は本編より高く、特に3つめのDLCは最後のDLCにふさわしく死にゲーらしさがあり、ステージに設定されている推奨レベルもあまり当てにならないほどでした。
エンドコンテンツや周回プレイもできるゲームなので、DLCも合わせるとかなり長く遊べるようになりました。

評価

7 / 10

仁王とSEKIROのいいところ取りしつつ、独自の要素も加えて他のソウルライクな作品とはプレイ感覚は少し異なります。中毒性は仁王の方がありましたが、WoLongの方が遊びやすさは上でした。
アクション慣れしている人にとっては達成感はそれほどないものの、覚えることが多い今作にとって1周目の難易度は控えめなのは挫折しにくくてよかったと思います。
名作とまではいかないかもしれませんが、アクションRPGとしてはなかなかの良作だと言っていい作品でした。